12日に引退記者会見を開いたフィギュアスケート女子の浅田真央(中京大)をたたえる声がスポーツ界からは相次いだ。

 大相撲で史上最多の37度の優勝を誇る横綱白鵬は、母国モンゴルから再来日した成田空港で取材に応じ「ソチ(五輪)のフリーの演技は素晴らしかった。悔いはないんじゃないか。今度は自分の教え子が金(メダル)を取るような、素晴らしい指導者になってもらいたい」と期待した。

 昨年のリオデジャネイロ五輪で競泳男子400メートル個人メドレーを制した萩野公介(ブリヂストン)は名古屋市での日本選手権の公式練習後に「最後までもがき苦しんで目指す結果へ努力したことに感動した。競技は違うが、アスリートとして尊敬している」と話した。16歳の池江璃花子(ルネサンス亀戸)は「自分はまだ時間があるけど、競技生活はずっと続くわけではない。大事にしていきたいと思った」と感銘を受けた様子だった。

 柔道日本男子の井上康生監督は「国民全体が自分の娘や妹のように応援する雰囲気があった。浅田選手は競技者としての強さや美しさ、人間としての魅力を兼ね備えていた」という。普段から「最強かつ最高の選手になれ」を指導方針としており、浅田について「間違いなくその両面を持っていた」と絶賛した。

 1998年長野冬季五輪スピードスケート女子500メートル銅メダリストで5度の五輪に出場した岡崎朋美さんは「彼女が言ったように私も(引退は)通過点だった。これからやることがたくさんあると思う。いろんなことにチャレンジして真央ちゃんスマイルを見せてもらいたい」と語った。

 カーリング男子で平昌五輪出場を決めたSC軽井沢クのスキップ両角友佑は「(遠征先の)カナダで引退を知ってびっくりした。フィギュア界を長く支えてきた存在で、カーリングで自分たちもそういう存在に近づけるように頑張らないといけないと思っている」と語った。