リオデジャネイロ五輪のレスリング女子58キロ級で金メダルを獲得した伊調馨(33=ALSOK)が27日、東京・港区のALSOK本社で行われたギネス世界記録公式認定証授与式に出席した。

 小池真理子ギネス世界記録公式認定員から授与されたのは、五輪での女子個人種目の連続最多優勝回数4回、女子レスリングでの最多金メダル獲得数4個の2種類。ALSOKが支社から呼び寄せた警備員2人が厳重に扱う中で、伊調はリラックスした表情で喜びの感想を口にした。

 04年アテネ五輪から16年リオデジャネイロ五輪までの4連覇は、女子個人種目としては五輪史上初の快挙。伊調はその道程を聞かれると落ち着いた口調で「両親が、貧乏ながら私をレスリング教室に通わせてくれました。兄と姉についていき、レスリングを好きになって…。12年以上も長いことやってきたなあと。終わってみれば、喜びも悲しみもありましたが、すべて良し。良かったなあという思いです」と、振り返った。

 今後の身の振り方については明言を避け「もうちょっと待ってほしいです。選手、コーチ、仲間、友達、誰になるのかわかりませんが、誰かがスイッチを押すのか? 何か起きて欲しいなと思いながらこれからも生活を送りたいと思います」とし、20年東京五輪を選手として迎えるのか、指導者として臨むのかについて、まだ時間をかけて考えたい意向だ。

 さらに、将棋の藤井四段について聞かれると、考えながらも「いろんな中学生が出て来てますね。藤井四段もキムチうどん食べながら頑張ってましたね。将棋界のことはよく分かりませんが、気負うものがないのかなと感じます。挑戦する気持ちで、突っ走っているのかなと思います。その気持ちを続けることでの結果なんだと思います。私は刺激を受けています。いろんなことに挑戦する気持ちでいることが大事ですし、藤井四段は中学生でその域にいることがうらやましいです」と、コメントした。