世界3位の国枝慎吾(34=ユニクロ)が、同8位真田卓(32=凸版印刷)との“日本人決戦”を制した。男子準々決勝は6-3、6-0のストレート快勝。第一人者の底力を見せつけ、3年ぶり9回目の優勝へ1歩前進した。

 試合は波乱含みでスタートした。真田のサービスを3度ブレークし、自分のサービスを2度落とした。ゲームカウント3-2から第6ゲームで初めてサービスキープに成功してペースを掌握。第8ゲームで7度のジュースの末にサービスゲームを死守すると、その後はワンサイドに持ち込んだ。

 「深いボールで(相手に)打たせないようにした。それが成功しました。守りに入らず、押さえるべきポイントを押さえられました」。昨年まで3年間悩まされた右肘痛の再発を防ぐため、バックハンドのグリップとフォームを変更したが、代名詞のバックのダウンザラインは封印。「フォアがそこそこ切れていたので、まぁ、それでいいかと」と余裕の笑みを浮かべた。

 自らを追走する真田の強打を封じ込んで準決勝進出。その後に行われたダブルスの準々決勝でも世界2位グスタボ・フェルナンデス(24=アルゼンチン)とのペアで真田、ベン・ウイークス(33=オーストラリア)組にストレートで快勝した。17日の準決勝はペアのフェルナンデスとの対戦、昨年の2回戦で敗れた相手との雪辱戦になる。