三度目の正直だ。柔道の世界選手権(9月、アゼルバイジャン)女子63キロ級代表の田代未来(24)が30日、「ブロンズコレクター返上」を誓った。

 スペイン・カステルデフェルスでの国際合宿に参加するため成田空港を出発。3カ月後に迫る3度目の世界選手権に向けて「2大会連続銅メダルで『ブロンズコレクター』と言われてきたので、絶対にゴールドメダルを勝ち取る。勝ちたい気持ちを全面に出して臨みたい」と気持ちを奮い立たせた。

 14、15年世界選手権、16年リオデジャネイロ五輪と3度の大舞台を振り返り「ピーキング」を課題とした。「どの試合もピークを持っていけず、悔しい思いしかしていない。今は自分を大きく変えられるチャンス。いろいろなことで試行錯誤しならが準備して、東京五輪に向けて1つ1つの大会を大切にしたい」。

 昨年12月のマスターズ大会では世界女王のアグベニュー(フランス)を破り大会3連覇を達成したが、4月の選抜体重別選手権では初戦敗退を喫した。今年は国際大会の実績が評価され、世界代表に選出された。「(選抜で)負けて逆に吹っ切れた。今は心身ともすっきりしている。スペイン合宿ではアグベニュー選手と世界選手権前に組める最後の機会になるかと思う。その時間を大切に、どんな状況でも勝てるようにいろんなものを盗みたい」。

 スペイン合宿後は、世界選手権同57キロ級代表の芳田司(22=ともにコマツ)とともにイタリア・ローマでの国際合宿に参加する。芳田もこの日、田代と同便でスペインへ出発した。