男子個人総合で谷川翔(20=順大)が2連覇を達成した。予選1位から出た決勝でも、得意のあん馬などで高得点を続けて、予選と合わせた6種目合計 170・265点で優勝を飾った。内村航平(30=リンガーハット)が予選落ちした波乱の大会を制して平成最後の王者となり、昨年は逃した世界選手権(10月、ドイツ)代表入りに前進した。

26日の予選では、両肩痛の影響であん馬と平行棒で落下が続いた内村の姿を目の当たりにした。「びっくり。内村さんでもそういうことありえるのが体操の怖さ。誰にでもあり得るんだな。僕もそういうことがあるかもしれない。気を抜かないで集中してやりきりたい」と決勝の臨んでいた。昨年は無印の立場から一気に頂点に躍り出た。しかし、その後に調子が上がらずに苦しんだ。「満足してしまった自分がいた」という反省を胸に、再び頂点に立つために日々を過ごしてきた。

「去年の悔しさがある。今年は絶対出たい」。誓っていた世界選手権代表を個人総合で決めるには、次戦NHK杯(5月、東京)終了時点で、今大会の予選、決勝の得点を合わせて3位以内が必要となる。