16年リオデジャネイロ五輪競泳男子400メートル個人メドレー金メダル萩野公介(26=ブリヂストン)が、東京五輪の代表選考を兼ねた日本選手権(4月3~10日、東京アクアティクスセンター)で同種目を回避することが19日、分かった。これでリオに続く五輪連覇はなくなった。

萩野は16日に同選手権について「一番は代表を決めること。そして五輪で戦うことを考えていく」と話していた。400メートル個人メドレーも例外とせず、五輪本番でしっかり戦える種目を選ぶ方針だった。「みえを張るのは疲れました」とも話しており、五輪連覇にこだわらず、勝負だけに集中する考えを示していた。

17日までの長野・東御合宿で状態は上がっていた。2月以降は200メートルの距離をメインに練習していたが、百戦錬磨の平井コーチが「400メートルで勝ちにいける実力も戻っている。できると思う。ただ不安なく五輪に臨むには、種目を絞ってもいい」と悩ましげに言うほど、復調していた。それでも五輪本番を見据えて、400メートルを回避して、200メートルに絞る形を選んだ。

萩野は「ぶれることなく、一番は世界でどの種目で戦うか。日本代表として戦える種目でやることが何倍も大事。悔いなくやっていきたい」と決意表明をしていた。今後はリオ五輪で銀メダルを獲得した200メートル個人メドレーがメインとなっていく見通し。本番を見据えて、200メートルで戦う。