日本を代表する女子カーリングチームは、ロコ・ソラーレだけじゃない。

カーリングで女子の世界選手権が19日(日本時間20日)、カナダ・プリンスジョージで開幕し、日本代表として中部電力が出場。大舞台に臨む選手たちについて、本人のコメントや、チームの横山彰監督の評価を交えながら紹介する。

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今大会でサードを務める中嶋星奈(せいな、24)は、「1つ1つの試合を大切にしたい。海外の大会自体約2年ぶり。練習でやってきたことを出したい」とカナダに乗り込んだ。

以前はセカンドのスキップとしてチームをけん引。昨年12月から、サードの副スキップへと役目が変わった。それに伴いスイープを行うようになったが、北京五輪で銀メダルを獲得したロコ・ソラーレの戦いぶりを見て、「一番すごいなと思ったのは、吉田夕梨花選手と鈴木夕湖選手のスイーパーとしての能力の高さ」。ファーストジャッジやウエート判断の正確さに舌を巻くと同時に、刺激を受けた。

横山監督によれば、「いつもニコニコしていて明るい性格。誰からも愛されるキャラクターで、チームにいい雰囲気をもたらしてくれる」。以前は検針業務にかかわる職場の上司と部下にあたる関係でもあったそうで、「仕事場においても、年の差に関係なく誰からも慕われていた」と振り返る。

世界の強豪が集う今大会でも、ムードメーカーとしてチームに明るさと元気を吹き込む。【奥岡幹浩】

◆中部電力カーリング部 09年創部で、2年目の11年に初制覇するなど日本選手権を6度優勝。世界選手権には2度出場し、19年には4位と奮闘した。国内女子では北京オリンピック(五輪)銀メダルのロコ・ソラーレや、フォルティウス、富士急とともに「4強」の一角を担う。かつてはロコ・ソラーレの藤沢五月や、日刊スポーツの評論やテレビ解説でおなじみ市川美余さんが所属した。チームのモットーは「良きカーラーであると同時に良き社会人であること」。