CS初出場の秋田ノーザンハピネッツ(ワイルドカード2位、CS出場順位8位)は、2戦先勝方式の準々決勝で琉球ゴールデンキングス(西地区1位、同1位)に60-74で敗れ、黒星スタートとなった。両チームがプレーオフで戦うのは、bjリーグ時代に秋田が準優勝した13-14年シーズン決勝以来8季ぶり。第1戦は落としたが、左足関節捻挫で離脱していたコルトン・アイバーソン(32)が、13試合ぶりに復帰する明るい要素もあった。

第1クオーター(Q)は古川孝敏(34)川嶋勇人(31)の3点シュート(3P)などで20-19とリードを奪う。第2Qはターンオーバーから失点を重ねて33-40。第3Qは10得点にとどまって43-55。第4Qは田口成浩(32)が同Qだけで3P1本含む9得点を挙げるなど一時4点差まで迫る意地を見せたが、及ばなかった。

秋田は三つどもえのCS出場争いを制し、ワイルドカード2位で沖縄に乗り込んだ。同3位三河とは勝率8厘差で、同4位SR渋谷を含むデッドヒートが8日の最終戦まで続いた。秋田は三遠を破り、4連勝フィニッシュも、試合開始時点で同4位だったため、他会場の結果を受けてCS出場を逆転で決めた。

チームは三遠戦後、ロッカールームでライバルの試合を観戦していたという。三河は川崎と、SR渋谷は千葉Jと対戦。秋田よりも1時間遅れで試合が始まり、中山拓哉主将(27)は「こんなに他チームを応援することがないくらい応援していた」。川崎、千葉Jの勝利を願い、その通りの結末を迎えた。

6連敗を喫してCSが遠のいた時期もあった。それでも、崖っぷちを乗り越えて大舞台へ。中山は「僕たちは失うものがないので全力でチャレンジしたい」と琉球戦前に語っていた。14日の第2戦を今季最終戦にしないためにも、すべてをぶつけて1勝1敗のタイに戻す。【山田愛斗】