東京五輪・パラリンピック組織委員会が6月30日、解散した。14年1月24日の発足から約8年5カ月。国立競技場の建設見直しやコロナ禍で初の1年延期、会長交代など問題続出の中で大会の準備と運営を3079日間、遂行した。

橋本聖子会長(57)と武藤敏郎事務総長(78)が都庁内のオフィスで看板を外し「世界から『日本だからやれた』という評価をいただけたことは皆さんの努力のたまもの。大会の意義、価値、レガシーを育てて宝物としてお返ししていく」と約束した。

武藤事務総長は「44人で始まってから長い旅路だった」。最盛期は約7000人まで増え、最終日は161人。「無観客だったが、東京モデルと言える簡素化を提示できた。歴史の評価を待ちたい」と感謝した。

解散後は清算法人に移行し、武藤氏ら4人の清算人と職員22人が財務処理など残務に当たる。【木下淳】