バドミントンの団体世界一を決める国・地域別対抗戦、女子ユーバー杯で銅メダルを獲得した日本代表が5日、東京・羽田空港に帰国した。
4月24日から5月3日までデンマークで行われた大会期間中には、世界バドミントン連盟(BWF)総会で国際大会の21点3ゲーム制を来年1月4日から15点3ゲーム制に移行することも決定。来年5月からは2028年ロサンゼルス・オリンピック(五輪)代表選考レースもスタートする。
日本では現在、最速で個人戦の全日本社会人選手権(9月4日)から導入される予定だ。
日本協会によると、導入の前倒し理由は「来年からロサンゼルス五輪出場権獲得に向けたレースが始まることから、選手の新ルールへの早期適用」と「現行の大会運営で競技時間の短縮が全国共通の課題」としている。
今回の大改革には選手からさまざまな意見が上がった。
女子シングルスで昨年の世界選手権金メダルの山口茜(28=再春館製薬所)は、「スピーディーな展開になっていくと思う。慣れてくれば流れとしては21点とあんまり変わらない。ヨーロッパの選手たちとかがパワーでゴリ押ししてくるかな」と予想を口にした。
BWFは、試合時間の短縮や選手の疲労回復なども目的としている。
ダブルスでベテランの福島由紀(32=岐阜Bluvic)は「ポジティブに考えると、21点制よりはすごく時間が短くなる。体的にも少し負担は今よりはマシになる」とも歓迎をする。
しかし、1点の重みも増え、ハイスピード化する新ルールに28歳の山口は「今後、年齢とか考えるとケガのリスクも増えてしまう。最初から集中力を高めて入らなきゃいけない」と話す。
2年前に全日本総合選手権を制し、日本のエースとして期待される宮崎友花(19=ACTSAIKYO)も「正直、若い選手からしたらあまりいいものではない」と言い切る。
競技を始めた時から21点制の中で、常にゲームメイクをしてきた。
しかし今後、試合時間が短縮されれば、強豪選手を長期戦に持ち込んで勝つことが難しくなるだろう。
「若い選手からしたら最後の3ゲーム目で体力とか足とかで勝負できる部分もあったけど、15点になると経験が多い選手だったり、攻撃力のある選手の方が有利なのかなとは思います」。
今回取材に応じた6選手のうち練習を含めて15点制のゲームを経験した選手はいなかった。しかし、海外の一部の大会ではすでに15点制を導入している事例もあるという。
日本ではすでに3月の全日本中学選手権でも導入しており、試合テンポや運営面では大きな問題はなかった。日本協会では試合時間は1試合平均で約25分程度短く短縮された報告も受けているという。
新ルールの国際大会導入後、約4カ月後には五輪代表選考レースが始まる。
早期適応が急がれる中、宮崎は「試合の入りとかも自分のペースがある。15点になると何分で終わるのかもまだ全然分からない。どのぐらいで準備しないといけないのかもまだ分からない」と手探りの胸中を明かす。
その時代の変化に応じていくのもトップアスリートの将来像ともいえる。
ダブルス「シダガシ」こと五十嵐有紗(旧姓東野、29=BIPROGY)、志田千陽(29=再春館製薬所)組の五十嵐は「どっちにも対応できればいい」と話した。


