日本の「顔」がようやく決まった。日本オリンピック委員会(JOC)は18日、ロンドン五輪の日本選手団の主将に陸上男子やり投げの村上幸史(32=スズキ浜松AC)、旗手にレスリング女子の吉田沙保里(29=ALSOK)を決めたと発表した。ともに初の大役。

 主将に選出された村上は「話はきょう(18日)聞いた。本当にびっくりしている。大変ありがたく、名誉なことなので謹んでお受けした。広州アジア大会(10年)では主将の大役を力に変え、金メダルを獲得できた。今回も1つの力になればいい」とコメントした。市原JOC専務理事はその実績を踏まえ「どっしりしたイメージ。体重が、というわけではなく、重みがある。人柄もいい」と話した。

 ◆五輪選手団の主将と旗手

 日本が主将と旗手を決めたのは28年アムステルダム大会から。88年大会からは00年シドニー大会を除いて主将は男子、旗手は女子が恒例。村上は陸上からの主将としては96年アトランタ大会の谷口浩美(マラソン)以来3人目で、フィールド競技からは68年メキシコ大会の菅原武男(ハンマー投げ)以来。吉田はレスリングからの旗手としては男女合わせて3人目で、女子では04年アテネ大会の浜口京子以来。過去に女性旗手が金メダルを取ったことがない。柔道から主将、旗手とも出なかったのは、76年モントリオール大会以来。