男子シングルのショートプログラム(SP)、フリー、合計点の世界最高得点保持者で4連覇がかかる羽生結弦(21=ANA)が、冒頭の4回転サルコウで転倒しながらも102・63点を記録し首位発進した。また、26日に行われるフリーの滑走順が決まり、羽生は最終24番となった。宇野は20番、無良は19番、村上は23番、小塚は22番。
2位には97・94点を記録した宇野昌磨(中京大中京)が、3位には93・26点をマークした無良崇人(HIROTA)が入った。
順位 | 選手 | 得点 |
---|---|---|
1 | 羽生結弦 | 102・63 |
2 | 宇野昌磨 | 97・94 |
3 | 無良崇人 | 93・26 |
4 | 村上大介 | 83・49 |
5 | 小塚崇彦 | 78・19 |
羽生結弦
冒頭の4回転サルコーで着氷の際に転倒、それでも落ち着いて、続く4回転トーループ、3回転トーループのコンビネーションジャンプを成功させた。
中盤は見事なスピン、ステップでつなぎ、後半のトリプルアクセルもバランスを崩しながらなんとか踏ん張り成功。終盤は曲に乗り軽やかなステップを披露、フィニッシュも決まった。演技を終え、納得のいかないような厳しい表情を見せた。
102・63点を記録し、ホッとしたような、悔しいような顔で得点を確認した。
- 男子SPで華麗に舞う羽生(撮影・井上学)
- 男子SPのジャンプで転倒する羽生(撮影・井上学)
- 男子SPで華麗に舞う羽生(撮影・井上学)
- 男子SPで華麗に舞う羽生(撮影・井上学)
- 男子SPを終え思わず舌を出す羽生(撮影・井上学)
- 男子SPを終え大量の汗を流す羽生(撮影・井上学)
- 男子SPを終え花束を拾う羽生(撮影・井上学)
- 男子SPを終えキスアンドクライで思わず苦笑いの羽生(撮影・井上学)
羽生の話 正直、悔しい思いでいっぱいですけれど、点数は点数で非常に高い評価をいただいた。しっかり反省点を洗い出していきたい。先々シーズンに比べたらワンミスでここまで出せるのは大きい。その点、4回転2本は強いのかな。
宇野昌磨
冒頭のトリプルアクセルを見事に成功。スピンでつないでからの中盤には4回転トーループはバランスを崩しながらなんとか踏ん張った。終盤は3回転3回転のコンビネーションジャンプもきっちりと決め、97・94点を記録した。
- 男子SPを終え花束を抱える宇野(撮影・井上学)
宇野の話 SPはミスが多くて不安要素だったので、ほっとした。予想よりはるかに高い点数が出たけど、できたことはまだあるので、やり切ったという思いはない。今年はこの試合にかけて、真剣に戦いに来た。SPはなんとか及第点の演技ができたので、フリーでは練習でやってきたことをすべて出せるようにしたい。
田中刑事
冒頭の4回転サルコーは回転不足で2回転に、続くトリプルアクセルは成功し、立て直した。中盤には3回転3回転のコンビネーションをきっちりと決めてきた。
74・19点をマークした。
小塚崇彦
冒頭の4回転トーループはバランスを崩しながら踏ん張った。続くトリプルアクセルを成功。中盤、3回転3回転のコンビネーションではバランスを崩し、2つ目のジャンプが2回転になった上、転倒してしまった。
78・19点をマークした。
- 男子SPで華麗に舞う小塚(撮影・井上学)
小塚の話 (3回転)ルッツの失敗は残念だけど(自己採点は)最低ライン。あとは思い切りフリーでやるだけ。
村上大介
冒頭の4回転サルコーを成功、続くトリプルアクセルも決めた。
中盤には3回転3回転のコンビネーションだったが、2つ目のジャンプが2回転になった。83・49点をマークした。
- 男子SPで華麗に舞う村上(撮影・井上学)
村上の話 全日本というすごい厳しい舞台で80パーセントは自分の演技が出せた。あとの20パーセントは連続3回転ジャンプが入らなかったこと。フリーでは4回転ジャンプを2本決めて笑顔で終わりたい。
無良崇人
冒頭の4回転3回転トーループのコンビネーションジャンプを成功、続くトリプルアクセルもたて続けに決めた。
終盤には3回転ルッツも成功。演技を終えると渾身のガッツポーズで喜びを表現した。93・26点だった。
- 男子SPを終え得点を見て驚く無良(撮影・井上学)
無良の話 ミスが許されない状況でやりきれたのはうれしい。楽しくできた。ゆづ(羽生)についていきたい気持ちは強い。今の勢いをフリーにつなげていきたい。
山本草太
冒頭のトリプルアクセルで着氷を失敗し転倒。中盤、4回転トーループは2回転になったが、3回転3回転のコンビネーションは決めた。62・92点をマークした。