「香川の香川」が粘りの投球で初戦突破に貢献した。高松商(香川)の香川卓摩投手(2年)が先発し、6回9安打4失点。初回の第1打席で左前打を放ち、2回1死一、二塁で4点目の右前適時打を放つなど、打撃でも「3番投手」の役割を果たした。

この日は「変化球を狙われていると気づくのが遅かった。変化球を狙っていたので真っすぐで押してやろうと思った。中盤から打たせてとるように修正できた」と振り返った。

父も兄も高松商野球部出身。父龍志さんは、最後に甲子園に出場した96年のチームで中堅手を務めていた。当初香川は県外の学校を志していたが、16年のセンバツで高松商が準優勝したのを見て「地元でみんなで力を合わせて行くのもいいかなと思った」と入学を決めた。「力がないのはみんな自覚しているので、粘って投げさせたり、逆方向を意識できてよかった」。センバツ準Vチームも果たした神宮大会優勝まで、あと2勝となった。