ヤクルト大松尚逸内野手(36)が2日、都内の球団事務所を訪れ、来季の契約を結ばないとの通達を受けた。今後については現役続行の意向を表明。「今年1年でも小さなケガはいくつかありましたけど、一番は気持ちだと思う。まだまだ頑張りたい気持ちがあるので、ある限りは続けたい。挑戦したいというのが正直な気持ちです」と強い決意を表明した。

大松は04年ドラフト5巡目でロッテに入団。長打力を武器に活躍したが、16年オフに自由契約。17年にヤクルトに入団し、左の代打としても勝負強さを発揮していた。今季は1軍出場なしに終わった。

ヤクルトでの思い出を聞かれると「1軍で初めて代打で立った時」と、3月31日DeNA戦(神宮)を挙げた。「武者震いというか、少年の時のような、打席に立つのが楽しくて仕方なかった時と同じだった。そういう思いをまたさせてもらって、ヤクルトに感謝しかないです。もしロッテで(自由契約となり)拾ってもらってなかったら、こういう素晴らしい経験をさせてもらうことはなかった。現役を続けることで、もっと成長できるんじゃないかと思えたのも、この2年間があったから。ユニホームを脱ぐのはいつでもできる。着続けてプレーする方が難しい。気持ちが続く限り、プレーしていきたい」と、野球への変わらぬ情熱を口にした。

ヤクルトファンには「2年間短い間だったけど、代打で名前を呼ばれてすごい声援で沸き立ってくれた感覚が忘れられないです。幾度となく励まされたので、声援に何とか応えたい気持ちで打席に入っていました。感謝しかないです」とメッセージを送った。