オリックス田口壮野手総合兼打撃コーチ(49)が22日、現役引退を表明したマリナーズ・イチロー外野手の草野球チーム入りを熱望した。92年のオリックス同期入団で、95年に「がんばろうKOBE」の合言葉でリーグ優勝、96年の日本一にともに貢献。「1つの時代が終わる衝撃を受けたのは初めて」「虚無感です」と驚きを隠さず、「神戸でリーグ優勝を決めたシーンは鮮明に覚えている」と懐かしんだ。

会見でイチローが今後について「真剣に草野球を極めたい」と話したことについては、笑顔で反応した。「楽しそうに草野球をするんだろうなと。もう1回同じユニホームを着て楽しくやれたら。呼んでもらえるよう、本当に肩を作ります。彼のことだから投手をするだろうから、捕手もできるようにしたい」。

互いに大リーグでもプレーし切磋琢磨(せっさたくま)し、田口コーチは10年にオリックスに復帰。12年夏限りで現役を引退した。今年1月にイチローの自主トレを見学に訪れた際に「バッティング変わっていたね」と話すと、「94年の写真を見たらいい感じだったので戻しました」と返ってきたという。引退をうかがわせる雰囲気は「なかった」と語った。

選手として思い出のシーンは「関わりが多かったのが守備。センターとライト、ライトとレフトでキャッチボールしたり、キャンプで特守をしたことが残っている」と振り返った。試合前に2人が右翼と左翼に分かれて行う大遠投のキャッチボールはオリックスの名物シーンだった。