男子のイメージが強い富士通陸上部に春から2人の女子アスリートが加わる。

立命大出身で100メートル障害を専門にする田中佑美と、日体大出身で走り幅跳びで東京パラリンピックに内定している兎沢朋美。

富士通には現在、各ブロック合わせ、マラソン日本記録保持者の鈴木健吾や、20キロ競歩世界記録保持者の鈴木雄介ら30人以上の選手が所属しているが、全員が男子だ。

31日、オンライン会見に出席した田中は「女子2人で頑張っていきたい」と力を込めた。同期とも先輩ともうまく打ち解けている様子。「橋岡、江島は顔も濃くて、体格も大きく威圧感あるビジュアルですけど、2人とも話しやすい。他の先輩も優しくしていただいてる」と笑顔で話した。仕事と競技を両立できる仕組みや伝統に惹かれ、富士通を選んだという。練習拠点は筑波大に置く。

また兎沢は「社業を行う点でもプラスになる。とても歴史のあるチームの一員として活動できることを素直にうれしく思う。パラ選手として活躍し、競技の普及にもつなげられたら」と話した。

90年創部の富士通には、過去に短距離の高橋萌木子らの女子選手がいた。直近では18年3月まで長距離の土井友里永が在籍していた。