<全国高校総体:バドミントン>◇3日◇千葉ポートアリーナ

 バドミントン界の未来のヒロインが、歴史をつくった。団体決勝で、富岡高(福島)が男女アベック優勝を成し遂げた。高校総体のバドミントン団体で、男女同時優勝は初めて。大堀均監督は「一生の思い出」とうれし涙をぬぐった。

 女子は青森山田を相手に、最初のダブルス2試合を落とし、1試合も負けられない崖っぷちからの逆転劇だ。2勝2敗で最後のシングルスに回ってきたのが、エースで日本代表候補の大堀彩(3年)だ。

 昨年の世界ジュニア準優勝など、20年東京五輪でメダルを狙える実力、容姿を兼ね備えたヒロイン候補。しかし、第1ゲームは硬くなり、7-14と最大7点差をつけられた。「意識しすぎてしまった」。そこから、実力を見せ逆転で奪うとストレート勝ち。チームを逆転勝利に導いた。

 福島県双葉郡にあった富岡高は、11年東日本大震災の被災の影響で、現在、サテライト校として猪苗代高に仮住まい中。また、新設校ができるため、統廃合として、来年度中の休校が決まっている。「何としてでも、アベック優勝がしたかった」(大堀彩)。

 4日からは個人戦が始まる。