<全国高校総体:サッカー>◇2回戦◇3日◇山梨・韮崎中央公園陸上競技場

 6年ぶり出場の東海大翔洋(静岡)は1-2で開催県の山梨学院大付に惜敗し、2回戦での敗退となった。2点を追う後半ロスタイムにDF畑裕喜主将(3年)がPKを決めて1点差とするも、直後に試合終了。昨年も静岡学園が韮崎に敗れており、2年連続で山梨県勢に全国制覇の夢を絶たれた。

 反撃があまりにも遅すぎた。東海大翔洋は前半32分にPKで先制点を献上。後半20分にはCKから追加点を許した。その後はサイドを起点にチャンスを作るも、ゴールが遠い。ロスタイムにPKでDF畑が今大会初得点を奪ったが、直後に敗戦を告げる笛が鳴った。シュート数では相手を1本上回った。しかし、決定力の差が勝敗を分けた。

 畑主将は「決める場面で決めなければ勝てない。課題ははっきりしている」と振り返った。ボールを保持しても、敵陣に入るとミスを連発し、決定機が作れない。一方、相手はロングボール1本でチャンスを作り、確実にシュートまで持ち込んだ。大会直前には御殿場で合宿を行い、今大会優勝候補の前橋育英(群馬)に0-8で大敗。小曽根龍介監督(34)は「全国で勝つ水準には達していない。全国のレベルを知ることができたのはよかった」と話した。

 チームは県大会準々決勝から全国1回戦まで全てPK戦を制して勝ち上がってきた。大崩れしない守備の粘り強さはあるが、早い時間に得点できなければ確実に勝つことはできない。MF河上将平(2年)は「攻撃のバリエーションを増やして、またこの舞台に戻ってきたい」と、冬の全国選手権出場に向けて仕切り直しを誓った。【神谷亮磨】