<全国高校総体:サッカー>◇男子準々決勝◇6日◇山梨・韮崎中央公園陸上競技場ほか

 東福岡(福岡)が4-2で鹿児島実を下し、4強入りを決めた。エースで主将MF中島賢星(3年)を累積警告で欠いたが、それを感じさせない攻撃サッカーを披露した。

 この日を含め4試合で19得点(3失点)。右サイド増山朝陽(3年)、左サイド赤木翼(3年)に、ボランチ近藤大貴(3年)らが躍動した。増山、赤木の圧倒的なスピードと突破力で序盤からサイドを制圧。前半2分、同11分と立て続けにゴール。2失点を許したが、いずれも直後に失点直後の追加点で突き放す。2月の九州新人戦で惜敗した相手に雪辱した。

 目標のロナウドをほうふつとさせるスピードドリブルと2アシスト。攻撃をけん引した増山は「(自分たちは元気しか武器がないので、うるさいくらいで頑張っていきたい」と笑った。主将中島は「もう1度戦えるチャンスをくれた仲間に感謝しなければ」と準決勝・青森山田戦に静かな闘志を見せる。森重潤也監督は「中島がいない時は彼に頼らないサッカーができる。この後の試合のことはこれから考えます」といつも通り冷静だった。【坂之上晋】