<全国高校総体:バレーボール>◇男子決勝◇6日◇東京・代々木第1体育館

 東福岡(福岡)が東洋(東京)をストレートで破り初優勝を飾った。第1セットで9連続ポイントを奪うなど、終始流れを渡さなかった。

 日本代表候補にも名が挙がるレフト金子聖輝(3年)が、チーム最多タイの12得点。好調のライト谷口渉(3年)とともに相手コートに襲いかかり、左右からスパイクを決める。ブロックでもチーム最多の4本を記録し、守備面でも活躍しチームを引っ張った。

 5月の練習試合で右膝半月板を損傷。翌日は歩行が困難なほど腫れ上がった。いすに座ってレシーブ練習をするなど回復を待ったが、6月の九州総体は出場できず優勝を逃した。復帰した現在も膝を深く曲げるのは厳しい状況だが「出るからにはしっかりやりたい」とテーピングをして出場。得意のバックアタックも3本決め、ケガを感じさせなかった。

 悲願の初優勝にも「目標は国体と春高の3冠。まだ2つ残っているのでしっかりとりたい」。静かな声だったが、はっきりとした口調で言い切った。