<全国高校総体:バスケットボール>◇男子決勝◇7日◇千葉・船橋市総合体育館

 初優勝を目指した明成(宮城)が、福岡大大濠(福岡)に53-74で破れた。昨年度の全国高校選抜(ウインターカップ)優勝の原動力になったC八村塁、SG納見悠仁(ともに2年)がU-17世界選手権(8日開幕、ドバイ)出場のため欠場も、SF三上侑希(2年)が18点をマークするなど意地を見せた。

 初優勝を逃した明成だが粘りは見せた。準決勝の洛南(京都)戦で計54点の八村と納見が不在。高さを含めた総合力で劣勢も、気持ちは最後まで折れなかった。この大会で主将を務めた三上は「2人が抜けても絶対優勝しようと思っていた…。悔しい」。涙を流す選手たちに佐藤久夫監督(64)は「泣くんじゃない。その涙は12月、喜びながら帰るためにためておけ」と、ウインターカップ連覇へ再出発を促した。

 改めてチームの評価ができた決勝だった。佐藤監督は53点のロースコアにも「気持ちで負けなかったので(今日は)180点くらいつけていい。今後も2人が軸になるのは確かだが、それだけではいけないと感じたはず」。三上は「2人抜きでも勝てるように強くなる。戻ってきたら最強のチームになれるよう準備したい」と成長を誓った。