<全国高校総体:女子卓球>◇女子シングルス決勝◇9日◇山梨・小瀬スポーツ公園体育館

 前田美優(福岡・希望が丘3年)が、今春の世界選手権団体戦代表の森さくら(大阪・昇陽3年)を4-1で破り、2年ぶりに優勝した。

 優勝が決まった瞬間、大きく高い声で「サーッ」と叫んだ後、うずくまっておえつした。

 森には5月ジャパンオープン荻村杯でも負けていた。「勝てると思っていなかった。森さんの方が強い」。3-0とリードしてから1ゲーム返された後も、逆転されるのではという不安があったという。それでも、スタンドからの声援、自分に勝ちたいという気持ちが力になった。

 中学では1、2年時にシングルス日本一。インターハイも1年生で優勝した。だが地元の北部九州開催で2連覇を期待された前回インターハイは16強止まり。重圧に押しつぶされた。「(今回は)その悔しさがバネになった」。4月ワールドツアー、チリ・オープンのシングルスで優勝した自信もあった。「プレッシャーや相手より、より自分に勝つことが目標だった。攻めきることができた」と満足そうだった。【坂之上晋】