フィギュアスケート女子の全日本女王で、左股関節の疲労骨折から復活を目指す宮原知子(19=関大)が6日、都内で「上月スポーツ賞」の表彰式に出席し、平昌五輪に向け「あきらめずに頑張る」とあらためて強い思いを語った。

 昨季はケガにより、2月の4大陸選手権、3月の世界選手権を欠場。リハビリを経て、7月末には引退した浅田真央さんが座長を務める「ザ・アイス」大阪公演に出演し、元気に滑る姿を見せたが、左足捻挫を発症し、続く同名古屋公演への出演を取りやめていた。そのため、「また違うケガをするといけない。無理しないように」と今季初戦に予定していたフィンランディア杯(10月6日開幕、フィンランド)の欠場を決めた。

 3、4時間の練習は当たり前という「練習の鬼」として知られるが、今はその量をセーブしている状態。「良い日があったり、悪い日があったり。今までと比べたら順調とは言えないんですが、何とか滑っています」と苦しい現状を説明した。初戦はグランプリシリーズ(GP)NHK杯(11月10日開幕、大阪)。GPスケートアメリカ(11月24日開幕、米国・レークプラシッド)を経て、五輪代表が決まる全日本選手権(12月20日開幕・東京)を迎える。「GPシリーズは本番の感覚を取り戻すぐらいの感じで、全日本に集中したい」と、大一番だけに照準を合わせて行く構えだ。

 調整は遅れているが「五輪は一番目指したい場所。これまで頑張ってきたことをしっかり出せるように。いろんなことがあってもあきらめずに頑張りたい」としっかりと2枠の代表入りを見据えた。