世界44位の大坂なおみ(20=日清食品)が、日本女子として初めて4大大会に次ぐ大会を制する快挙だ。同19位のダリア・カサキナ(20=ロシア)を6-3、6-2のストレートで破り、自身初のツアー優勝を“準4大大会”の快挙で飾った。

 世界のテニス界でも、大坂の“不思議ちゃん”は知れ渡る。14年7月の米スタンフォードの大会で、予選を勝ち上がりツアー本戦デビュー。1回戦で元全米覇者のストーサー(オーストラリア)を破った後の会見で、名前の「大坂」と生まれの「大阪」の関係を問われた。そこでなおみワールドが、初めて世界にさく裂した。「大阪生まれの人は、みんなOsakaって名字なの」。昨年の全米では、「テレビで見たCMの音楽が耳について、練習に集中できない」と、いきなり会見で話し出し、報道陣の目が点になった。そんな不思議ちゃんは、「わたしはおもしろいと思ってジョークを言うんだけど、誰もそれを理解してくれない」と不満顔。昨年末に就任したバイン・コーチは「わたしのジョークに笑ってくれる」。新コーチ就任の理由は、そこだったか。