楢崎明智(18=栃木県連盟)が復帰戦で好感触をつかんだ。予選1本目で完登し、ジュニア(1999、2000年生まれ)で暫定首位に立った。「リーチを生かしてダイナミックに登る、自分らしい登りができた」とうれしさをにじませた。

 楢崎明は、2月3、4日に行われたボルダリングジャパンカップ予選直前の控えの場所で、激しい腰痛に襲われ欠場。軽い椎間板ヘルニアとの診断を受け、3週間は登る練習を禁止されたという。国立スポーツ科学センター(JISS)でインナーマッスルなどを鍛えるトレーニングにも通いながら、医師の許可を得て3月3日に登る練習を再開。今大会の優勝に焦点を当てて練習に励んできた。「ボルダリングジャパンカップの前と比べて体重も2キロは落ちた。リードは持久力が必要なので、体力があるか心配だったけれど、1本目を完登できてよかった。控えの場所で、これから登れるんだなと思うと、緊張しながらもワクワクだった」と登れる喜びを表現した。

 W杯出場権の懸かったボルダリングジャパンカップと3月3、4日のリード日本選手権を欠場し、「今季W杯に出られるかはわからない。でもポジティブにとらえていて、トレーニングの年にしようと思っている」と真剣な表情で語った。

 25日に予選2日目が行われ、26日に行われる決勝には8人が進出する。