女子は18年平昌五輪銅メダルのロコ・ソラーレが、2大会連続の五輪代表へ大きく前進した。プレーオフで1次リーグ2位の北海道銀行を9-4で下し、14日の決勝へ駒を進めた。スキップ藤沢五月(29)の正確なショットに、力強いスイープでのサポートが合わさり、今大会無敗。大会連覇を果たせば日本代表に決定し、22年北京五輪の出場枠を獲得する戦いへ移行する。

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ロコ・ソラーレがまた勝った。不利な先攻で得点する連続スチールが決まった第9エンド(E)。北海道銀行が敗戦を受け入れる「ありがとうございました」の言葉で勝利が決まった。藤沢は「しっかり我慢して点数が離れず戦いきれたのが良かった」とうなずいた。

口元のマスクを少し下にずらした藤沢がスイーパーへ「ヤップ(掃け)」のコールを送る。第3Eのラストショット。石はぐんぐん距離を伸ばし、ハウス内の相手の石2個を押し出した。一気に3得点。勝敗を分けたビッグエンドに「この3点が大きかった」と振り返る。「最後、(鈴木)夕湖のスイープで石をギリギリ出せるところまで持っていくことができた」と仲間へ感謝した。

今大会中、好スイープで藤沢のショットが決まる場面が続く。平昌五輪後から、藤沢も試合前練習でスイープをするようになった。投げ手、掃き手、ラインの判断-。一体感が高まり「4人で作り上げるもの」と言うショットの精度が高まっている手応えがある。その自信と信頼が、試合結果にもつながっている。

決勝は今大会3度目の対戦となる北海道銀行。相手は、負けたら五輪への道が絶たれる。ロコ・ソラーレは勝てば五輪代表が限りなく近づく。藤沢は「必ずいい試合になるのはわかっている。自分たちのプレーをすること、しっかりコミュニケーションを取ってショットをパーフェクトにしていくことが大事」と意気込んだ。【保坂果那】