シニア2年目の荒木菜那(19=中京大)が、自らも驚く優勝を飾った。

前日5日のショートプログラム(SP)は3位発進。フリートップの115・07点を記録し、合計174・23点をマークした。序盤で3回転ループが1回転になるミスがあったが、中盤以降は立て直し、スピン3つは全て最高のレベル4。優勝が決まると「ミスを最小限にできたのは良かった。まさか優勝できると思っていなかったので、びっくりしています」と振り返った。

今季からは小5まで指導を受けてきた、山田満知子コーチのクラブに戻った。「出戻りという形だったんですが、私が戻ってきて大丈夫か心配していただいて、温かくクラブに入れていただいたのが良かったなと思っています」。環境を変えることで気持ちも切り替え、1歩ずつ進んでいる。

「まずは全日本に向けてまた頑張って、そこであらためて『(環境が)変わって良かったな。成長できたな』と思えるような試合にできたらいいと思います」

12月の全日本選手権(さいたまスーパーアリーナ)へ、充実の2日間で弾みをつけた。【松本航】