南北海道代表の札幌山の手は黒沢尻北(岩手)を36-10で下し、初戦を突破した。OBで日本代表のリーチ・マイケル(33)から大会前にプレゼントされたパーカを着用し士気を高め、来年3月に定年を迎える佐藤幹夫監督(60)に2年ぶりの白星をプレゼントした。30日の2回戦で18年王者の大阪桐蔭とぶつかる。

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還暦を迎えた節目の年に花園で選手がくれた白星。札幌山の手の佐藤監督は笑顔が絶えなかった。「本当に最高のプレゼントを頂きました。創部当時は夢の夢の花園の舞台だったが、20回も来ることができた。いい生徒に出会えた」。88年の創部から苦楽を知るだけに感無量の様子だった。

試合は序盤から主導権を握った。前半3分、フッカー山本陽が「チームに勢いをつけたいと思った」と左サイドに持ち込んで先制のトライ。同12分には右サイドでSH佐々木からボールを受けたSOステファンが中央にトライを決めた。「自分のスピードを見せたいと頑張ってトライしました」と振り返った。

先輩から大きな後押しを受けていた。12月中旬に19年W杯日本代表主将のリーチから選手全員にパーカがプレゼントされた。後半16分から出場し点差を広げる2トライを決めたWTB石崎は、憧れの先輩からの贈り物に「うれしい。今後も使っていきたい」とお気に入りだ。

チームは大会前の遠征で6度全国制覇している東福岡などと試合を行い強化につなげてきた。次戦は30日、18年王者のBシード大阪桐蔭と激突する。指揮官は「今までやってきたことを出すしかない。チャレンジャーの気持ちで」。チームの目標は明確にある。WTBの吉田主将は「監督が最後で定年になる。2回戦を突破して1度も花園で正月を迎えたことがない。そこに対する思いはすごく強い」。1つでも多く監督に勝利を贈る。【山崎純一】

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