スケート界における「プロ」と「アマチュア」の違いとは-。記者会見で羽生は「これから競技会というのに出るつもりはないです」と意思を示した。アマチュアは国際スケート連盟(ISU)に登録された各国のスケート連盟に選手登録している者を指す。プロとなった場合にはプロアマ混合の「ジャパン・オープン」などを除いた、五輪や世界選手権など、大半の競技会には出場できなくなる。

かつては五輪メダリストとなってすぐにプロに転向し、アイスショーの出演料で生計を立てる選手が多かった。一方、現在はアマチュア選手もアイスショーに参加して出演料を受け取ることが可能で、多額となる活動費に生かしている。アマチュア選手は新シーズンの演目や、慣れ親しんだ競技用プログラム、エキシビションで使ったナンバーを用いることが多いが、プロ選手は1つの演技に向けての練習を長時間積むことができるメリットもある。

回数に縛りがあるが、再度のアマチュア選手登録も可能となっている。92年アルベールビル五輪で銀メダルを獲得し、同年にプロ転向を決断した伊藤みどりは95年にアマチュア復帰。10年バンクーバー五輪銅メダル高橋大輔も、18年に約4年ぶりの復帰を果たした。

現在のプロスケーターでは06年トリノ五輪金メダル荒川静香が自らアイスショー「フレンズ・オン・アイス」をプロデュースし、今月4日には10年バンクーバー五輪銀メダル浅田真央が座長として「BEYOND」を立ち上げると発表。競技会とはひと味違う魅力で見る者を楽しませている。

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