バレーボール男子の日本代表が世界選手権でキューバと対戦。


日本が3-1で見事に勝利を収め、グループ2位で決勝トーナメント進出を決定させた。

試合終了時、日本は歓喜の輪をつくった。



日本25-18
21-25
25-15
25-19
キューバ


試合後選手コメント

石川祐希 キューバ戦からスタメンで出る準備をしていたので、まずそれが1つできたということはコンディション調整がうまくできたと思います。最後まで集中力をもたせることができなかったので、そこは課題。目標はまずベスト8。どこが相手だろうが、やることはいつも通り。絶対に勝って、ベスト8進出を決めたいと思います。

西田有志 サーブとブロックからのディフェンスの連係がとれたことが今日の勝因。次どことあたるかまだ分からないですけど、いい準備をして、これからは負けたら終わりのトーナメントになる。1点、1点が重い1点になるので、チーム全体で(得点を)取り切れるようにしていきたいです。

小野寺太志(チーム最多6ブロック) 1つ目標がクリアできたことは素直にうれしく思います。まだ続きますし、目標であるベスト8以上を目指して、いい準備をしたいと思います。拮抗(きっこう)した場面でしっかりブロックポイントを取れたのは良かったと思いますし、調子を継続して、次の試合でもいいプレーができるように頑張りたいです。この世界選手権を勝つためには、僕たち(ミドルブロッカー)が1つ大きなカギになると思っている。


第4セット

セットを取れば決勝トーナメントが決まる第4セット、日本はメンバーを変えずに臨む。

日本は序盤、波に乗れない。キューバの展開の速い攻撃に苦しみ、2-6となってタイムアウトを取る。

西田のスパイクなどで得点を重ねるも、なかなか点差を詰められない。9-12。

10-12となり、石川に代わって大塚が入る。その大塚の好サーブで崩して11-12と詰め寄る。

13-13で同点に追いつくと、キューバがタイムアウトを取る。

15-14で日本が遂に逆転する。長いラリーをものにして、17-15と点差を広げる。

正念場ながら、途中出場の大塚が安定感のあるプレーを披露。セッター関田の配球も光り、日本が先に20点台に到達する。20-16。

高橋のバックアタックで着実に加点し、勝利に近づく。22-17。

最後はキューバのスパイクが外れて、25-19で試合終了。日本は歓喜の輪をつくった。

3-1で見事に勝利を収めた日本は、グループ2位で決勝トーナメント進出を決定させた。


第3セット

第2セットを終えて、日本のフィリップ・ブラン監督は中継インタビューで「スパイク、サーブでうまく得点したい」と修正を期す。

メンバー変わらず第3セットに臨んだ日本は、小野寺の連続ブロックなどで幸先よく滑り出し、8-5となってキューバが早めのタイムアウトを取る。

西田のブロックアウト、石川のサービスエースなどで13-9とリードを保つ。

高橋のサービスエースで19-13となり、キューバがタイムアウトを取る。

長いラリーを最後は西田のスパイクで制し、21-13。

最後は相手のスパイクがアウトとなり、25-15で日本が第3セットを取った。


第2セット

日本のサーブから始まり、キューバが連続得点で0-2となるも、高橋のバックアタックなどで対抗。

関田-山内の同学年2人も息のあったコンビネーションを見せる。両チーム得点を重ね、5-5と拮抗した序盤戦になる。

キューバのチャレンジ失敗、西田のブロックで連続得点。互いに点差を広げられず、13-13。

キューバのパワーに押されつつも、日本は関田の巧みなセットアップで対抗する。レセプションを崩され、18-19とブレイクされる。

20-22となり日本はタイムアウトを選択して間を取ったが、3連続得点となる23点目を許して再びタイムアウト。

最後はサービスエースで21-25と第2セットを取られ、1-1のタイになる。


第1セット

決勝トーナメント進出に向けて、今大会3戦目にして日本は石川を初めて先発で起用する。

試合開始から関田は石川に2本連続でボールを集めて、高橋や山内も機能。7-4とリードする。

サウスポー西田の強烈なスパイク、小野寺のフェイントなどで着実に加点するも、キューバも攻撃力で応戦。

一進一退の攻防となったが、日本が先に2桁得点に到達する。10-7。

12-7と点差が開いたところでキューバが最初のタイムアウトを取るも、日本は流れを譲らない。キューバの高さに苦しみながら、西田が効果的にリバウンドを取って好機を待つなど、丁寧な攻撃が光る。17-10。

相手のミス、日本のブロックで点差は20―11と開く。キューバは2回目のタイムアウトを取って修正を図る。

サービスエースなどでキューバに3連続ポイントを許し、20―14で日本は初めてのタイムアウトを取る。

リベロ山本の好守、ブロックの間を射貫く石川のスパイクなどで、日本は効果的に加点。25-18で第1セットを先取した。


日本スタメン

セッター 8 関田誠大

オポジット 1 西田有志

アウトサイドヒッター 12 高橋藍

アウトサイドヒッター 14 石川祐希

ミドルブロッカー 2 小野寺太志

ミドルブロッカー 6 山内晶大

リベロ 20 山本智大


男子日本代表登録メンバー

<オポジット>

1 西田有志(22=ジェイテクトSTINGS、187センチ)

16 宮浦健人(23=スタル・ニサ、190センチ)

<ミドルブロッカー>

2 小野寺太志(26=JTサンダーズ広島、2メートル)

6 山内晶大(28=パナソニックパンサーズ、204センチ)

23 佐藤駿一郎(22=東海大4年、205センチ)

26 村山豪(24=ジェイテクトSTINGS、192センチ)

<アウトサイドヒッター>

5 大塚達宣(21=早大4年、194センチ)

7 高梨健太(25=ウルフドッグス名古屋、190センチ)

12 高橋藍(20=日体大3年、188センチ)

14 石川祐希(26=パワーバレー・ミラノ、192センチ)

<セッター>

8 関田誠大(28=ジェイテクトSTINGS、175センチ)

9 大宅真樹(27=サントリーサンバーズ、178センチ)

<リベロ>

13 小川智大(26=ウルフドッグス名古屋、176センチ)

20 山本智大(27=堺ブレイザーズ、171センチ)

(※背番号、名前、年齢、所属、身長)

フィリップ・ブラン監督

【イラスト】男子バレー世界選手権代表メンバー
【イラスト】男子バレー世界選手権代表メンバー


順位・今後の日程

※6組のうち各組上位2カ国と3位の上位4カ国の計16カ国が決勝トーナメント進出。


日本の1次リーグB組日程

☆26日 日本3-0カタール 

(25-20、25-18、25-15)

☆28日 日本0-3ブラジル

(21-25、18-25、16-25)

☆30日 日本3-1キューバ

(25-18、21-25、25-15、25-19)

(※全て、動画配信サービス「Paravi」で生中継)


世界選手権

オリンピック(五輪)、ワールドカップ(W杯)とともにバレーボール3大大会の1つで4年に1度開催される。今大会はスロベニアとポーランドが共催。24カ国が6組に分かれて1次リーグを戦い、各組上位2チームと3位の中から成績上位4カ国の計16カ国が決勝トーナメントに進出。決勝は9月11日。競技方式はテクニカルタイムアウトなし、リクエストできるタイムアウトは1セット2回まで。日本男子の最高成績は70、74年の3位で82年は4位。98、06年は日本開催。前回大会(18年)はポーランドが大会2連覇を達成し、ブラジルが2大会連続で2位になった。