フィギュアスケートのペアで「りくりゅう」こと三浦璃来(21)、木原龍一(30)組が25日、都内の所属先の木下グループ本社を訪問し、グランプリ(GP)ファイナル、4大陸選手権、世界選手権を1シーズンで制する日本初の「年間グランドスラム」の達成報告を行った。3つの金メダルを首にかけて登場。三浦は「今季はケガからのスタートでしたが、温かいご支援を頂き、滑り切ることができました」と感謝した。
手渡された報奨金は各1400万円。GPシリーズ2勝分も含む全5勝で金額が決まったという。木原が「トレーニングの道具や、スケートに関係するものに使って、来季飛躍するために使いたい」と話す横で、三浦は「同じです」とニコニコ。ご褒美はと聞かれ、木原は「ガリガリ君好きなので。いっぱい買えますね」、三浦は「ちょっとぜいたくしてハーゲンダッツを買おうかなと思います」と笑顔で掛け合った。
結成4季目での偉業。三浦が「本当に相手の存在にすごく感謝してます」と言えば、木原は「リンクに入った瞬間、お客さんの中に2人でいるってのは、ものすごく心強い」と互いを思う。声をそろえるのは「まだまだうまい人がいる」。挑戦者として、ともにより高きを見る。【阿部健吾】
りくりゅう「年間グランドスラム」VTR
◆GPファイナル(22年12月、イタリア・トリノ) SP、フリーとも1位の完全Vで日本勢初優勝。得点が確定すると、抱き合って泣いた。木原は「また新しい扉が開いたのはすごくうれしいけれど、今季が僕たちの終わりではない」。三浦は「前半戦で良かったのは、ミスや合わないことがあっても、最後まで笑顔で滑りきれた」と胸を張った。
◆4大陸選手権(23年2月、米国) 同種目で日本勢初の表彰台を金メダルで飾った。SP、フリーも1位、合計208・24点で圧勝した。標高1800メートル超えの会場で、演技後は木原がはって得点を待つ席へ。「肺に空気が入ってこない感じ。過呼吸みたい」という終盤でもリフトで支え抜き、三浦は「最後まで安全に運んでくれてありがとうございます」と感謝。
◆世界選手権(23年3月、さいたまスーパーアリーナ) SP、フリー、合計全てで自己最高を上回り、今季世界最高(当時)の合計222・16点で初優勝。フリー演技直後には、ミスで肩を落とす三浦の肩を木原が抱き、「観客席を見てごらん。胸を張ろう」と大声援の中で励ました。木原は「10年後、20年後に『今日をきっかけに日本のペアは変わったね』という日になったらいいな」、三浦は「今回失敗した分、来季はもっともっと頑張っていけたらな」。
●年間グランドスラム 国際スケート連盟(ISU)主催のGPファイナル、4大陸選手権もしくは欧州選手権、世界選手権を同一年度に全制覇すること。最近では女子のメドベージェワ、ペアのデュハメル・ラドフォード組、アイスダンスのパパダキス・シゼロン組が果たしており、日本では達成者がいなかった。別シーズンも含めた生涯グランドスラムは高橋大輔、羽生結弦、宇野昌磨、浅田真央が達成。4年に1度の五輪金メダルを含めた「ゴールデンスラム」やジュニアの主要2大会も加えた「スーパースラム」は羽生、金妍児、ザギトワが遂げた。


