プレーオフのチャンピオンシップ(2戦先勝方式)決勝で、琉球(レギュラーシーズン西地区1位)が千葉J(同東地区1位)を前日に続いて破り、初優勝を遂げた。西地区の所属チームが王者となるのは、Bリーグ創設7シーズン目で初めて。

歓声と指笛が響く横浜アリーナで、桶谷大監督は開口一番「この会場が沖縄アリーナに見えます」。今シリーズ前に「史上最強のチーム」と評した千葉Jを破り、「ゲームプラン通り、選手たちが本当によく頑張った。見てください、今日のセカンドユニット。最高ですよ。僕たちは年間を通してチームで戦うことをやってきて、それがファイナルで出た。本当に感無量です」と話した。

レギュラーシーズン歴代最高勝率を残した千葉Jは、2年ぶり王座奪還とならず。リーグ史上初の天皇杯との同一年制覇を逃した。

琉球は序盤から激しい守備で千葉Jの攻撃を抑えた。コー・フリッピンやアレン・ダーラムらベンチスタート選手も前日に続いて得点を重ね、前半を40-31で折り返した。第3クオーター途中に逆転を許したものの、再びリードを奪い返して最終クオーターへ。そのリードを広げ、守り抜いた。

第1戦は2度にわたる延長戦の末、琉球が96-93で死闘を制していた。

琉球は昨季、初めてCS決勝に進出したが宇都宮に敗れた。今年の天皇杯決勝では千葉Jに屈した。それぞれの悔しさを晴らす“ダブルリベンジ”となった。

戦うごとに成長を重ねた。琉球の桶谷大監督は1年前の決勝進出について「勢いで勝ってきた感じはした」と振り返る。さらに強くなるためには、勢いに加えて進化も重要。だからこそ今季は「勝つだけではなく、そこに成長がないといけない」。選手たちにそう繰り返し説いてきた。

今シリーズ直前の会見で、あらためて口にした。「ファイナルでも成長し続けられたら、1番強いチームになる」。リーグ史上最多1万3000人超の大観衆の前で、その言葉を結実させた。