6大会連続五輪出場を目指す世界ランキング8位の女子日本代表が、開幕5連勝を飾った。同14位のベルギーを3―0で下し、5戦連続ストレート勝ち。23日の世界ランキング1位トルコ戦にセットカウント3-1以内で勝てば、来夏のパリ・オリンピック(五輪)出場権を手にする。

第1セット、日本はベルギーの高さに苦しんだ。1点を争う攻防が続き、終盤は22-23と苦しい展開になった。ここから奮起したのが4試合でチーム最多55得点の頼れる井上愛里沙(28)。強烈なスパイクで2連続得点。相手も粘って24-24となったが、その後も井上が2つのスパイクを決めるなど、28-26でこのセットを奪った。

ここまでベルギーは2勝2敗。絶対的エースのヘルボッツが故障のため来日できず、日本がストレート勝ちしているプエルトリコとアルゼンチンにも敗れるなど苦戦が続いていたが、平均身長188・5センチで177センチの日本を10センチ以上上回る。しかも190センチ台が3人。日本は開始から高さのあるミドル攻撃に戸惑った。

第1セットは4戦まで大きな武器になっていたサーブも不調で、相手を崩せなかったが、第2セットに入るときっちり修正。開始から得点を重ね、6-2から山田二千華(23)がこの試合初のサーブポイントを奪う。後半はエースの古賀紗理那(27)のアタックなどで突き放し、25-18で危なげなく奪った。

第3セットは序盤からの7連続得点などでベルギーを圧倒。一気に奪ってストレート勝ちを決めた。

23日にトルコ戦、そして24日に世界ランク3位のブラジル戦を控えるが、トルコ戦に3-1以内で勝てば、最終戦を待たずに1992年バルセロナ五輪以来となる開幕1年前での出場権獲得となる。トルコは今年のネーションズリーグ(VNL)を制した格上だが、今の日本には高い壁を打ち破る勢いがある。

◆23日に日本が五輪切符を決めるには トルコに3-0、3-1で勝利した場合、勝ち点が18となり、最終日24日のブラジル戦を待たずに上位2枠入りが決まり、五輪出場権を得る。ここまででパリ五輪出場の可能性があるのは5戦全勝の日本、トルコと4勝1敗のブラジルの3カ国。ブラジルが残すベルギー戦と日本戦に3-0または3-1で連勝して6勝1敗とし日本と並んだ場合も、勝ち点は最大17となるため。

◆パリ五輪出場枠 開催国フランスを含む12。五輪予選のW杯は世界ランキング上位24カ国が8カ国ずつ3組に分かれ、総当たりで対戦。女子は中国(プールA)、日本(同B)、ポーランド(同C)で開催されており、男子はブラジル(同A)、日本(同B)、中国(同C)で30日に開幕し、男女いずれも各組上位2カ国の計6カ国ずつが出場権を得る。残る5枠は、男女ともに来年のネーションズリーグ(VNL)予選ラウンド終了時(6月)の世界ランキングで決定。日本がW杯で出場権を逃した場合は、VNLに出場し、ポイントを重ねてランキングをより上位に上げることが必要。W杯での大陸別の切符獲得状況も、重要な要素となる。

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