郡山女大付(福島)がフルセットの末、誠信(愛知)に2-1で逆転勝ちした。チーム最高身長182センチの佐藤にじ(2年)が打点の高いスパイクとブロックで躍動し、5大会ぶり初戦突破に導いた。女子は米沢中央(山形)、秋田令和が初戦を突破。秋田令和は現校名でのうれしい初勝利となった。前回大会女子優勝の古川学園(宮城)は今日5日、細田学園(埼玉)との初戦を迎える。男子は全国高校総体8強の東北(宮城)が、高岡第一(富山)を下し、順当に2回戦に駒を進めた。

    ◇    ◇    ◇

4大会連続ではね返された初戦の壁を、郡山女大付がついに乗り越えた。第1セット(S)は硬さもあり、サーブレシーブで崩れて落としたが、勝利まで譲る気はない。第2S中盤、佐藤らの得点でリードを広げ、7点差でSカウントをタイに戻すと、第3S序盤から主導権を握った。セッター後藤涼風(すずか)主将(3年)のツーアタックも成功。相手を惑わすトスワークから得点を重ね、マッチポイントで佐藤がスパイクを決めた。

1年前の1月4日は、涙をのんだ。1-1の第3S、7点リードから文京学院大女(東京)の猛追を受け、ジュースの末に惜敗。佐藤は「1日でも多く、東京体育館でやりたいというのが今年のコンセプト。それが果たせて良かった」。得点する度に喜び、チームを鼓舞した佐藤浩明監督(55)は「(昨年が)フラッシュバックした。ドキドキしていたけど、よく頑張った」と選手をねぎらった。

2回戦は昨年の全国高校総体、国体を制し、今大会で「高校3冠」を狙う下北沢成徳(東京1位)と激突。郡山女大付が前回初戦を突破した19年では2回戦で対戦し、0-2のストレート負け。佐藤監督は「前からアレ(勝利)したかったからアレできて良かった。明日もアレしたい」と、闘志を燃やした。登録メンバーに身長180センチ台3人を擁する相手に対し、後藤は「レシーブで対応して決めきれるようにしたい」。粘り強く、楽しく、コートで戦う。【相沢孔志】

 

○…米沢中央(山形) 明秀学園日立(茨城)にストレート勝ちし、2大会ぶりに初戦を突破した。第1Sを2点差で先取すると、第2Sは同校の持ち味とするレシーブで粘り、サウスポーのエース亀井達子主将(3年)を中心に得点を積み上げた。100人以上の応援団も駆けつけ、亀井は「自分たちの力になった」と感謝した。石田和也監督(51)は「勝てたことは大変うれしい。2回戦も勝って上を目指したい」。2回戦の相手は、2大会連続3回戦進出を狙う福井工大福井。亀井は「チャレンジャーとして自分たちのやってきたものを最大限発揮し、しっかりやって勝ち切れれば」と力を込めた。

 

○…秋田令和 和歌山信愛に2-1の逆転勝ち。20年の校名変更後初の“全国1勝”を挙げた。石黒麻紀監督の戦術変更が当たった。第1Sを20-25で失うと、第2S開始前、エース石川花菜(2年)にきわどいコースにスパイクし、ブロックアウトを狙うよう指示。同S、20-20の同点から石川のスパイクで1点リードすると、土田楓華(1年)のサービスエース、石川のスパイクが決まり3連続得点。そのまま、このSをものにし波に乗った。石黒監督は「攻め方を変えて冷静に対応できた」と選手をたたえ、石川は校名変更後初勝利に「うれしい気持ちでいっぱい。“秋田令和”の名を刻めた」と胸を張った。

 

○…東北(宮城) 高岡第一(富山)を2-0で下し、2大会連続初戦突破を果たした。第1Sを先取し、迎えた第2Sはジュースまでもつれこんだが、最後は193センチの長身から放たれたエース坂本アンディ世凪(3年)のスパイクが勝負を決めた。主将も務める坂本は「チーム全体が焦ってはいけないので、自分にきたら確実に決める気持ちでいた」と冷静さを忘れず、混戦を制した。昨年度は3回戦で鎮西(熊本)にフルセットの末に敗れ、悔し涙をのんだ。当時からチームの大黒柱だった坂本は「1点の重み」を痛感。以降はワンプレーを追求し、チーム力を強化してきた。「苦しいときも我慢して試合を決めきれた」と大事な初戦で成長を実感した。