B1仙台89ERSの「ソルジャー」こと、SG片岡大晴は、昨年12月24日に39歳となった。誕生日直前の同20日、片岡の現在地を取材した。昨季は1試合平均出場は10分50秒だったが、今季は第16節を終えて1試合平均6分21秒。この状況に、葛藤はある。
「『あ、ここで俺じゃないんだな』というのは。もちろん指揮官が違うので、それは当たり前ですが、自分のイメージとちょっと。『あ、そうなんだな』っていうところが」
だが、そこはベテラン。自分の立ち位置と、今季から指揮する落合嘉郎ヘッドコーチ(42)の方針も十分に理解している。「指揮する(落合)嘉郎さんは本当に、嘉郎さんの人生をかけての選択をしてると思うから」。それでも、自分も力になりたいという思いがあふれてくる。「ここで貢献できるって思って準備していますけど、その選択ではないんだなっていうのは、ちゃんと分かっているつもりでいます。分かりたいとも思っています。でも、悔しさもあって、納得できない時もあって。その繰り返しですよね」。
プロなら誰もが直面する葛藤。そんな日々でも、あくまでもフォーカスすべきは自分自身だと分かっている。試合に出られないときもベンチから声を響かせ、チームを鼓舞する。同じ思いを抱いていそうな若手の気持ちにも寄り添う。「貢献したい気持ちは一切変わってない。これも僕の仕事だし、コートに出てやるのも僕の仕事だし、我慢してみんなを鼓舞するのも僕の仕事」。
12月15日の茨城戦では今季最多の13得点。「自分の仕事を、コートに出たらちゃんと表現しようって思っていました。それはシュートを打つことで、ベンチから出てチームバスケットの中で流れを変えること。その前の試合も出場時間がなく、個人的にはすごい悔しさがあった。いろんな思いをコートにぶつけてやろうと思って」。コートの内外でチームを鼓舞し続ける戦士が、コート上で輝かないわけがなかった。
仙台で通算8季目。チーム最年長として若手を引っ張る。「ここ最近は35歳も39歳もそんなに変わらないんじゃないかなって思います(笑い)」。B2仙台での35歳のシーズンと何ら変わらず、39歳の今もコートの内外でエナジーを放つ。「結局は何をやって、その人がどう取り組んでいるかで変わってくる。どこまでやっていけるかなっていう自分を見たいですよね」。どんな立場でも関係ない。仙台の苦楽を知る戦士は今も、貪欲に勝利と成長を追求している。【浜本神威】


