宇都宮ブレックスの小川敦也(22)が躍動し、宿敵相手の大事な初戦でチームに勝利をもたらした。
試合開始から千葉Jにいきなり9連続得点を許した。レギュラーシーズン(RS)終盤からチャンピオンシップにかけて11連勝中の勢いにのみ込まれそうになった第1クオーター(Q)残り3分57秒。途中出場の小川が最初のシュートで3点を刻むと、ホームの雰囲気ががらっと変わった。
第2Q開始すぐには、比江島慎とのアイコンタクトでゴール下に飛び込み、レイアップシュート。第3Qにはゴール下でノーマークだったグラント・ジェレットにパスを出して得点を演出。守備では相手のエース富樫勇樹を煩わせ、千葉Jの攻撃の起点を封じる。9得点、チーム最多の6アシスト以上に存在感を見せつけた。
出場メンバー最年長の竹内公輔は「小川が流れを変えるプレーをしてくれた」と絶賛し、比江島も「若手が頑張ってくれた」と話した。ジーコ・コロネルヘッドコーチ(HC)代行も「素晴らしいパフォーマンスを発揮し続けてくれた」とほめ、今季2番目に多いプレータイム(24分14秒)を与えた。
第4Qに相手と接触し、大事を取って試合後の取材対応はなかった小川だが、今回のCSにかける思いは並々ならぬものがあった。千葉Jに負けた昨季のCSクオーターファイナルでは、初戦に1分14秒出場しただけで、残り2戦は出番なし。「CSでチームに貢献できるようになる」のが今季の大きな目標だった。
三河とのクオーターファイナルでは24歳の高島紳司、今回は小川と若手がチームに勢いをもたらした。竹内は「ラッキーボーイというか、毎試合毎試合、ヒーローが出てきて、相手に的を絞らせないところが昨季と違うところ」と分析。比江島も「優勝するチームは若手が頑張るチーム。紳司と敦也がそういう存在になってくれている」と手応えを感じている。
しかし、まだ1勝。千葉Jには今季リーグ戦で1勝3敗と負け越している。みじんも油断はできない。コロネルHC代行は「千葉Jというモンスターみたいなチームに対して選手たちは素晴らしいパフォーマンスをしてくれたが、まだ半分も終わっていない」と気を引き締めた。比江島が言う。「明日でしっかり決めてファイナルに行きたい」。そう、一気に決める。【沢田啓太郎】


