日本が4戦全勝の勝ち点19、A組トップで決勝トーナメント進出を決めた。

今大会初スタメンの福岡堅樹(27=パナソニック)が2トライを決める活躍で勝利に貢献した。「この因縁の相手に最後にしっかり勝ちきって、ベスト8に行くというのが自分たちの目標になっていたので、それが達成できて最高です」。試合後は興奮を隠しきれずに早口で試合を振り返った。

前半17分に倒れながらも松島幸太朗(25=サントリー)のトライをアシスト。同39分、後半2分には持ち味のスピードを生かしてスコットランドの選手たちを置き去りにし、トライを奪った。今大会通算4トライで松島の5本に続くランキング3位タイ、日本代表のW杯トライ数でも松島の6本に次ぐ歴代2位タイに浮上した。

4年前のスコットランド戦でW杯にデビューした。しかし、大舞台で自分の力を発揮できずにチームも黒星。南アフリカを倒すなど3勝を挙げながら1次リーグ敗退の悔しさを味わった。「この時のためにすべてを犠牲にしてやってきた。最高の結果を出せて本当にうれしい」と言葉に思いをこめた。

9月の南アフリカとのテストマッチで右ふくらはぎを負傷し、開幕のロシア戦はベンチ外。しかし、第2戦のアイルランド戦から3試合連続とトライと勢いに乗っている。「(次の試合でも)自分たちがやってきたことをすべて出し切って、日本のラグビーの新しい歴史を塗り替えてたい」。準々決勝の相手は南アフリカ。日本が誇るスピードスターが、再び世界を驚かせるトライを決める。