アジア大会男子マラソン代表の川内優輝(27=埼玉県庁)が再び、日の丸組にカツを入れた。今春発足した日本陸連の男子マラソンナショナルチーム(NT)が9日、北海道・士別市で練習を公開。NTメンバー12人中、5人が調整不足などで40キロ走を回避したことを、ピシャリと断じた。

 「全員、そろわなかったですね。いろいろ事情はあると思うけど…」。伏線がある。7月6日のゴールドコースト・マラソンで川内は2時間11分27秒で3位。同じレースに出場し2時間19分12秒の10位に沈んだNTの黒崎拓克(コニカミノルタ)を「そのへんの市民ランナーにも負けます。話にならない」と評した。

 また8月31日にパースマラソンを走った川内は、同じ日に北海道マラソンを走った酒井将規(九電工)との「回復戦」も楽しみにしていた。その2人が40キロ走を回避。名指しこそ避けたが「一番大事な合宿練習の40キロ走に合わせられない人は、このチームに来年はいないんじゃないかと思う」とし、報道陣にも「ふがいない選手は首をすげ替えるぞ、とペンの力でも」と懇願?

 する徹底ぶり。中8日で40キロを走り切った自信で弁舌は止まらなかった。【渡辺佳彦】