セイコー・ゴールデングランプリ川崎(8日、等々力陸上競技場)の記者会見が7日、川崎市内で行われた。

 急きょ出場が決まった世界選手権男子400メートル障害銅メダリストの為末大が、08年北京五輪以来3年ぶりの本格的な国際大会で、世界選手権(8月、韓国・大邱)への1歩を踏み出す。3日に行われた静岡国際後「調子を見て決める」と話していたが、早々と出場を決めた。

 4月の石川で行われた記録会から本職の400メートル障害に復帰。復帰2戦目の静岡国際では49秒89で日本選手権参加標準記録を突破したが、世界選手権参加標準B記録には0秒09及ばなかった。「今回は49秒50が目標」と語るように、今回は世界選手権参加標準記録突破が最低限のハードルだ。

 以前は障害の練習のために200メートルなどの短距離走も取り入れたが、アキレスけんなどのケガのため「今はハードル1本。ハードル専用の体に絞っている」。

 2年8カ月ぶりの復帰を果たした侍が「手探りだが、ようやく先が見えてきた」と、今大会で世界への復活を期す。