ボッチャの東京パラリンピックBC2クラス(脳性まひ)で日本代表に内定している広瀬隆喜(36=西尾レントオール)が、1月に専用練習場を開設した。6日にボッチャ全国選抜甲子園のオンライン決勝戦を観戦し、終了後の会見で明らかにした。

「フルコートが設置された専用練習場です。(東京パラリンピックの)本番会場と同じ素材を使っている。いろいろな協力もありましたが、家賃は自分で支払っています」

広瀬は強化拠点が完成して誇らしげだった。場所は千葉県内の自宅から近い富津市。ショッピングモール内の空きスペースをレンタルし、特殊素材でできたタラフレックスが敷きつめられている。

19年12月の日本選手権BC2を制して東京パラ代表に内定した。しかし、昨年は新型コロナウイルスの影響で国内外の大会が軒並み中止。代表合宿もオンラインが中心になった。広瀬も自宅内のわずかなスペースで練習を重ねてきたが、今年1月からは空気清浄器や消毒機器を常備した専用練習場で強化により集中できるようになった。今後は日本代表の強化基地の1つとしても機能させていく。

同時に「広瀬ボッチャクラブ」を創立。コロナ禍でメンバーはまだ広瀬1人だが、広く地元で選手を募って指導や競技普及、人材発掘にも力を入れていくという。08年北京からパラリンピックに3大会連続出場し、前回のリオデジャネイロでは個人戦8強、団体戦(チームBC1-2)で銀メダルを獲得した。専用基地から4大会連続となる東京では2つのメダルが目標になる。

なお、日本代表主将で広瀬とともにリオで銀メダルを手にし、東京パラBC2クラス代表に内定している杉村英孝(39=伊豆介護センター)も19年秋から静岡県内に専用練習施設を持っている。