今回は、4月に開催されるNFLコルツのチアリーダーオーディションに挑戦する大西真菜美さんです。2017年チアリーディング世界選手権で、優勝した日本代表男女混成チームのキャプテン。オーディションに向けた意気込みを聞きました。

男女混成チームの日本代表キャプテンを務めた大西真菜美さん(中央)
男女混成チームの日本代表キャプテンを務めた大西真菜美さん(中央)

大西さんは3歳からクラシックバレエやヒップホップを習い、ダンスの楽しさや華やかさに魅了された。

学生時代は数々のタイトルを獲得した。高校は大阪・箕面自由学園高に進学。1日約12時間の練習もあったチアリーダー部の名門で、メンバーと家族以上の絆を育んだ。キャプテンとして、全日本高校選手権とジャパンカップの両大会で優勝を果たした。

立命館大では、よりダイナミックな演技を目指して応援団の男女混成チームに入部した。副応援団長として、体育会の部活の応援もリードした。さらに、男女混成チームの日本代表キャプテンとして、2017年の世界選手権大会で優勝も飾った。

世界選手権は、全国から選抜されたチアリーダーが、3カ月の短い期間で自身のチーム練習を両立させながら1つのチームを作る。チームごとに練習方法は異なり、男女の価値観の違いもある。さらに練習のたびに全国から集まるため、体力的な問題やコミュニケーション不足など課題は多かった。キャプテンとして人との調和を重視し、練習後は欠かさずミーティングを行い、個別で話す機会も設けた。チーム作りにおける自主性の大切さを学んだという。

世界一の経験で新たな目標ができた。「外国人の中で通用する人になりたい」。NFLのチアリーダーオーディションの受験を決めた。コルツを選んだのは、ダンススタイルが自分に近いことや日本人に対して好意的だったためだ。

昨年12月末には仕事を退職した。ビザ取得やホームステイ先探し、英語の勉強に追われながらも、体作りの食事や「サーフフィット」と呼ばれる体幹トレーニングなどで備えてきた。先月中旬に渡米後は、受験者対象の準備クラスに参加しながら、自主練習を行っている。

オーディションは4月19日(現地時間)に予選が始まり、オーディションの事前練習やダンスワークショップ、インタビュー審査などを経て、5月4日のファイナル審査で合格者が発表される。大西さんは「語学面での不安が一番大きいですが、気持ちの面ではワクワクしています。私がNFLチアリーダーになることで、全国のチアリーダーの励みになれたらうれしいです」と話した。

2017年チアリーディング世界選手権大会で優勝した大西真菜美さん(左)
2017年チアリーディング世界選手権大会で優勝した大西真菜美さん(左)

◆大西真菜美(おおにし・まなみ)兵庫県出身の23歳。164センチ。ダンススタイルはダイナミックで躍動感があり、パワフルなダンステイストを得意とする。