日本のエース、錦織圭(31=日清食品)が19年ウィンブルドン以来のツアー公式戦ベスト8に進出した。1回戦で155日ぶりの勝利を挙げたのに続き、同23位のデミノー(オーストラリア)に6-3、2-6、7-5のフルセットで勝ち、8強入り。準々決勝は同27位のラヨビッチ(セルビア)-同26位のチョリッチ(クロアチア)の勝者と対戦する。

   ◇   ◇   ◇

1回戦の勝利で感じた復活の手応えは、確信に変わった。「(戻ってきたのは)確信的な感じ」と錦織。1回戦の20歳に続き、この日は22歳と、男子テニス界を担う期待の新星を連破。限界説を吹き飛ばし「素直にうれしい」と喜んだ。

1回戦の相手は強打、この日は粘りと、全く違うタイプにも高いレベルで適応。攻守のリズムがかみ合い「やっとちゃんと試合ができるようになってきた」。ベスト8進出だけでなく、世界20位前後に通用する状態に戻してきた手応えを実感している。

デミノーには、19年8月の全米3回戦で敗れた。その試合を最後に、20年9月までツアーを離脱した。そのきっかけともなった相手にリベンジし、「もう少しメンタルが染みついてくれば、トップ10に入れる」と自信がみなぎる。早くもトップ10復帰宣言も飛び出した。

◆ABN・AMROワールドは、3月1~7日、WOWOWオンデマンドで配信予定。