12年ロンドン五輪(オリンピック)団体の銀メダリストで、食事配達サービスUberEats(ウーバーイーツ)のアルバイトで有名になった三宅諒(30=フェンシングステージ)が3位に入って健在をアピールした。

準々決勝で敷根崇裕(23=ネクサス)に15-13で勝利。東京五輪の個人、団体ともに4位の優勝候補を相手に7-8から追いつき、10-9から追いつかれ…という1点を争う接戦を繰り広げ、的確なカウンターを決めて最後に突き放した。新型コロナウイルス感染症対策のため大声を出すことは禁止されているが、思わず場内に響き渡る雄たけびを上げて喜んだ。

準決勝では、同じく東京五輪代表の永野雄大(22=ネクサス)と対戦。8歳上の意地で一時はリードを奪ったものの、相手が試合中盤から負傷で動けなくなり上半身だけで戦ってくる状態に。慣れない展開に攻めあぐね、13-15で逃げ切られた。

それでも、初戦のラウンド16(参加16選手のトーナメント1回戦)で敗れた昨年から比べれば上々の復活劇。地元の千葉・幕張メッセで行われた東京大会に出場する夢はかなわなかったが、いまだ日本上位の実力を示し、今後の競技継続を明言。日本協会新会長のタレント武井壮から3位の表彰状を受け取ると、マイクを握り「引き続きフェンシングにまい進して参りたいと思いますので、応援よろしくお願いします」と言葉に力を込めた。【木下淳】