22年4大陸選手権7位の横井ゆは菜(22=邦和みなと/中京大)が、大学4年生のシーズンを悔いなく過ごす。

冒頭にサルコー-トーループの連続3回転を着氷させたが、演技後半の3回転フリップが2回転となって57・07点の5位発進。3回転ルッツの調子が上がらず、前日は2連続の3回転トーループを練習していたが、当日になってサルコーからの2連続に変えたという。演技後は50点台前半の予想をしていたといい「安心したらダメなんですけれど『私なんて…』って思わずに、これからもやっていきたい」と意気込んだ。

“進退保留”で大学生最後の1年を過ごす。昨季のグランプリ(GP)シリーズ・フランス杯。思い悩む状態で臨んだ国際大会で、1つの体験をしたという。

「逃げ出したい思いが強かった。でも『これが最後でもいいから滑ろう』と思った。『いい演技をしてやろう!』っていう人が多いと思うけれど『最後だから頑張ろう。後悔したくない』っていう気持ちが強く出ました」

今季も10月のGP第2戦スケートカナダにエントリー。日本女子のトップカテゴリーにいる1人だが、あえて先のことは考えない。

「大学を機に引退する方も多い。もしかしたら私もその1人になるかもしれない。大学4年生、引退間近は1つ1つの試合が大事。今でも『うまくいかないな』と思ったりするけれど『それを感じられるのも最後なんじゃないか』と考えることで、もしかしたら乗り越えられるかもしれない」

14日のフリーも、その先も-。後悔のない日々を過ごす。【松本航】