大阪桐蔭の最速149キロ右腕、中野大虎(だいと)投手(2年)が、聖地先発デビュー戦で今大会初の完封勝利を飾った。興南(沖縄)との「甲子園春夏連覇校対決」の先発を託され、大阪勢の全国最多春夏甲子園の通算400勝と西谷浩一監督(54)の聖地70勝到達に大きく貢献した。京都国際は札幌日大を7-3で下し、2回戦進出を決めた。
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炎天下の聖地に響く試合終了のサイレンを、大阪桐蔭の背番号11はグラウンドの中心で堪能した。チームの初陣を託された中野が、10年の甲子園春夏連覇校に4安打完封勝利。「自分のピッチングはできなかったんですけど、粘りながら完封できたことは良かった」と汗を拭った。
大阪桐蔭の2年生投手が夏の甲子園で完封勝利を挙げるのは、14年の田中誠也以来2人目。大阪大会で履正社との準決勝の先発も任され、5回2失点完投で勝利に貢献。同決勝の東海大大阪仰星戦で15奪三振で完投し、寮では同部屋の同学年の最速151キロ右腕、森陽樹(はるき)に負けじと一足先に聖地で躍動した。
帽子のつばにも記す「猛虎魂」が奮い立った。阪神の私設応援団長だった母方の祖父・杉山力さんの遺言「大きい虎とつけてくれ」の願いが命名の由来。物心つく前から甲子園に通った大の虎党は「甲子園のマウンドに立ったら(阪神の)チャンステーマが頭の中で流れ出す。流しながらピッチングしました」と笑顔で明かした。
西谷監督は中野の完封に「代えるなオーラが出てた。代えたら怒られるなと思って、打たれるまでいこうかなと思った」とニンマリ。人柄は「ザ・関西人。目立ちたがり屋ですし、気遣いも目配りもできる。僕のお茶がなくなったらパッと持ってきてくれるので」とほめた。6年ぶりの頂点を目指す夏。2年生右腕の快投が光り、好スタートを切った。【古財稜明】
◆中野大虎(なかの・だいと)2007年(平19)6月18日生まれ、大阪府和泉市出身。5歳からソフトボールを始め、幸(さいわい)小6年時から大阪泉州ボーイズで硬式野球を始める。富秋中では浜寺ボーイズに所属し、3年春に全国大会出場。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入り。180センチ、79キロ、右投げ右打ち。
◆大阪勢が春夏400勝目 大阪勢は全国47都道府県で初めて春夏通算400勝に到達(春215勝、夏185勝)。2位は兵庫の324勝。大阪400勝のうち学校別勝利の上位は(1)PL学園96勝(2)大阪桐蔭78勝(3)大体大浪商49勝。
◆春夏連覇校同士の対戦 12、18年に春夏連覇を達成した大阪桐蔭と10年に達成した興南が対戦。99年春のPL学園6-5横浜、18年夏の大阪桐蔭3-1作新学院に次いで3度目。
◆西谷監督が70勝目 大阪桐蔭・西谷監督が監督通算最多勝利を更新する区切りの70勝目。夏の甲子園は初戦11勝無敗とした。

