2020年東京パラリンピックの強化拠点となる専用体育館「日本財団パラアリーナ」が1日、東京・品川区の臨海副都心地区にオープンした。

 メインアリーナは約2000平方メートルと広く、ウエートトレーニングルームを併設。男女別のロッカールーム、シャワールーム、トイレなどは段差がなく、車いすで旋回できるバリアフリー設備を完備している。

 これまで床が傷つくとの理由などで体育館の利用を拒否され、練習会場の確保に苦慮していた車いすバスケットボールや車いすラグビーなど車いすを使う競技にとっては特に心強い施設になる。16年リオデジャネイロ・パラリンピックで銅メダルを獲得した車いすラグビー日本代表の島川慎一は「思う存分使わせていただき、メダル獲得に進んでいきたい」と気合を入れていた。

 昨年12月に着工して、総工費は約7億9000万円。契約の終わる21年度までパラリンピックを目指す競技団体や選手に無料で利用できる。東京大会組織委員会の森喜朗会長は「(車いすで床が)壊れるとか気にせずに選手たちは大いに自由に使ってほしい」。小池百合子東京都知事は「シャワーはまるでお風呂に入っているよう。殿堂ができた」と喜んでいた。【首藤正徳】