日大がアメリカンフットボール部による悪質タックルの再発防止策の調査、検証する目的で設置した第三者委員会(委員長、勝丸充啓弁護士)が30日午前、日大に最終報告書を提出した。

 第三者委員会の最終報告書の要旨

 1本件事案を招いた背景、原因について

<1>内田氏の独走体制下での、日大アメフト部の指導方針・内容

 指導方針において学生スポーツ本来の在り方が失われていたこと。選手の主体性が考慮されていなかった。

<2>事実調査の適正性の欠如

 当時理事であった井ノ口氏や日大職員によって関係者に対する口封じという重大な隠ぺい工作が行われており、日大による事実調査の体制等に大きな問題があったことは明らかである。

 ア 事実調査の基本的姿勢や体制が不適切かつ不十分であったこと

 イ 事実調査の方法が厳密、公正さを欠き、不正・不当な介入を許すものであったこと。

<3>対応措置の実施が遅延し、その内容もずさんであったこと

 日大としての対応は、本件試合後、約10日を経過してからのことであり、その間、当事者である内田氏の意向を反映した日大アメフト部によるずさんで不適切な対応を放置し、結果として日大職員による口封じ工作をも許し、それに対する適切な措置も講じていなかった。また、第三者委員会の設置方針を決めてからも、記者会見を主催して内田氏及び井上氏の一方的な弁解を世間に喧伝したため、日大に対する一層の信頼低下を招き、さらに傷口を広げる一方で、両氏に対する刑事事件の弁護費用を日大が負担するという常識外れな発想まで持ち合わせていた。

<4>広報の在り方も適切さを欠いていたこと

 本件においては、試合映像が間もなくネット上で公開、拡散されて多くの人の注目を集めるとともに、マスコミの報道も熱を帯びる中で、日大ひいてはそのブランドイメージが悪化の一途をたどっていった。日大においては、しっかりとした説明責任を果たし、信頼の回復に努めるべく、適切な広報に務めるべきだったが、事後対応に適切さを欠いた。

<今後について>

 今後はスポーツマンシップの精神にのっとり、フェアプレーを重んじ、対戦相手に対するリスペクトを欠かさない、真の意味で「強く、たくましいチーム」「フェアプレーのお手本となるチーム」を目指し、再生していかれることを期待してやまない。

 再建は内田氏や井ノ口氏らの影響力を完全に排除した状態で行われなければならない。新監督の「選考委員会」には、新しい監督、コーチに対し、内田氏らの影響力はもとより、勝利至上主義に基づく不当な外圧が及ばないように監視されることも臨む。

 日大としては、学校法人としての社会的責任を深く自覚し、ガバナンスの適正化を実現し、早期に社会の信頼を回復すべく、関係者一同総力を挙げて取り組んでいただきたい。 再生の一歩を踏み出すにあたり、日大を代表し、その業務を総理する(田中)理事長において、今回の一連の出来事を顧みて反省すべきところについて、責任者としての反省声明を発表するとともに、説明責任を果たし、今後は、学生ファーストの大学運営を行う旨の宣言をすることを強く望む。