新型コロナウイルス感染拡大で東京五輪は延期となった。選手が来夏の祭典で獲得を目指す五輪メダル。各競技でどのような歴史が刻まれてきたのか。「日本の初メダル」をひもとく。

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1984年ロサンゼルス大会で採用されて、すぐにメダリストが誕生した。種目はソロとデュエット。日本はソロに元好三和子、デュエットは元好、木村さえ子が出場。代表コーチは、現在も日本代表を率いている井村雅代が務めていた。

元好は大阪出身で1906年(明39)から続く浜寺水練学校で水泳に親しんだ。ロサンゼルス大会では、ソロ、デュエットともに銅メダルを獲得した。シンクロ強豪国日本の大きな流れを作った。日本は小谷実可子ら名選手を輩出して、08年北京五輪まで7大会連続でメダルを獲得している。

シンクロナイズドスイミングは18年4月、アーティスティックスイミング(AS)に名称が変更された。元好は引退後の91年に母校・筑波大水泳部の後輩と結婚して「本間三和子」となった。本間は現在、日本水泳連盟でAS委員長を務めている。選手-コーチとはまた違った形で、日本代表の井村ヘッドコーチと二人三脚を続けている。