20日に、テニスの全豪オープンで2度目の優勝を遂げた世界2位の大坂なおみ(23=日清食品)が22日、所属事務所を通じて、日本のファンだけにメッセージを発表した。

メッセージは、まず「応援して下さった日本の皆さま、心からありがとうございます。全豪オープンを優勝することができ、本当に嬉しいです」と、日本のファンへの感謝で始まった。

その次に「(あのチョウも喜んでくれたかな)」と、書き加えた。チョウとは、3回戦でジャブール(チュニジア)と対戦中、第2セットの第6ゲーム。大坂の足元に舞い降りたチョウのことだ。足元のチョウを手でそっと逃がすと、今度は、大坂の鼻に止まった。よほど大坂のことがお気に入りのようで、その後、大坂はブレークポイントを逃れ、勝利をつかんだ。まさに「幸運のチョウ」だった。

そして、「コロナ禍で大会を開催して下さった関係者の皆さま、スポンサーの方々に感謝します」と大会に謝辞を送った。そして、「この優勝を、コロナで戦っている世界中の人々と、先日、また地震が起きたというニュースも聞きましたが、10年前に東日本で起こった震災後、今なお困難に立ち向かっている日本の方々に捧げます」と、3月11日に発生から10年となる東日本大震災の被災者にも心を砕いた。

その後は「コロナや地震など暗いニュースが続いていますが、こんな時こそ命の大切さをかみしめ、皆が助け合うことが必要だと思います。私にとっても、与えられた一瞬一瞬に感謝し、精いっぱい生きていくことがいかに大切か、自分自身の人生について考える時間となりました」と、自粛期間に自分を見つめ直したと明かした。

最後に「今回の優勝が少しでも日本の皆さんのパワーになれば嬉しいです。そして、オリンピックでは全力でプレーすることを楽しみに、さらに強くなるように邁進します。テニスのチカラ、スポーツのチカラで世界が幸せになれるよう心から祈っています」と、東京五輪での活躍を誓った。