フィギュアスケート男子で今年4月の世界ジュニア選手権で銅メダルを獲得した壷井達也(19)が、医療検査機器大手シスメックスと所属契約を締結した。20日、同社から発表された。

難関国立大の神戸大に在籍する文武両道スケーターで、受験勉強で長く氷を離れながら競技成績も伸ばしている。

昨春、拠点を愛知県から兵庫県に移して中野園子、グレアム充子、川原星の各コーチの門下に入っていた中、地元企業の支援を受けることになった壷井のコメントは以下の通り。

「このたび、神戸の代表的な企業の1つであるシスメックスに所属させていただけることになり、大変うれしく思っています。この神戸の地で一生懸命、練習に励み、世界のトップで戦える選手を目指します。応援よろしくお願いします」

神戸市に本社を置くシスメックスは、女子で今年の北京オリンピック(五輪)個人団体銅メダル、世界選手権金メダルの坂本花織(22)や4大陸選手権優勝の三原舞依(22)とも所属契約を結んでいる。女子陸上部の活動や地元市民マラソンへの協賛を通じ、スポーツ振興による豊かな健康社会の実現を目指している。

壷井を迎え入れるに当たっては「このたび、シスメックスはフィギュアスケートにおいて、神戸を拠点に世界での活躍を目指して挑戦を続ける壷井達也選手の思いに共感し、挑戦を応援したいと考え、所属契約を締結しました」とコメントし、続けて「今後も壷井選手が神戸を活動拠点として競技活動に専念できるようサポートしていきます」と約束した。

愛知・岡崎市出身の壷井は18年の全日本ジュニア選手権で優勝した成長株。中京大中京高から、長期間の受験勉強の末、昨春に神戸大国際人間科学部発達コミュニティ学科へ進学した。4回転サルコーを武器に世界選手権で3位となった自信を胸に、22-23年シーズンはシニアとして1歩を踏み出す。